AI進化と主要企業の戦略転換、新機能発表

AI・テクノロジー
AI・テクノロジー2026年04月10日

ポイント

  • OpenAIが動画生成モデルSoraの開発を中止し、戦略を転換した。
  • AppleがSiriに他社AIチャットボットの連携を許可する方針を打ち出した。
  • SunoがAI音楽モデルv5.5でユーザーの音声訓練などカスタマイズ機能を強化した。

OpenAIが動画生成アプリSoraの開発を中止、戦略を転換

OpenAIは、動画生成アプリSoraの開発を中止し、ChatGPT内での動画生成計画も撤回すると発表した。同時に、10億ドル規模のDisneyとの契約も解消し、幹部の役割を再編した。業界関係者によると、Soraは莫大な計算資源を消費する一方で、その財務的リターンが正当化されず、競合する動画生成モデルに遅れをとっていたことが中止の理由とされている。この決定は、OpenAIが収益化を急ぐ、あるいは損失を減らすための動きであると見られている。

AppleがSiriに他社AIチャットボット連携を許可へ

Bloombergの報道によると、AppleのiOS 27アップデートでは、ユーザーがSiriと連携させるAIチャットボットを選択できるようになる。App StoreからダウンロードしたGoogle GeminiやAnthropicのClaudeなどのサードパーティ製チャットボットが、Siriの応答を取得できるようになる見込みである。この新システムは「Extensions」と呼ばれ、iPhone、iPad、MacでSiriに接続するチャットボットを有効または無効にできる機能を提供する。

SunoがAI音楽モデルv5.5でカスタマイズ機能を強化

SunoはAI音楽モデルのv5.5をリリースし、これまでの忠実度向上や自然なボーカル生成に加え、ユーザーコントロールの強化に重点を置いた。新機能として「Voices」「My Taste」「Custom Models」の3つが導入された。「Voices」は、ユーザーが自身の音声でボーカルモデルを訓練できる機能であり、クリーンなアカペラや完成した楽曲、または直接マイクに歌い込むことで利用可能である。他者の音声盗用を防ぐため、Sunoはユーザーに検証フレーズの発話を義務付けている。

Google Geminiが他AIからのメモリインポート機能を導入

Google Geminiは、デスクトップ版で新しい「Import Memory」と「Import Chat History」機能を展開している。これにより、ユーザーは既存のAIが持つ自身の情報やチャット履歴をGeminiに簡単に移行できるようになる。「Import Memory」ツールでは、Geminiが提案するプロンプトを以前のAIにコピー&ペーストし、その出力をGeminiに貼り付けることで、ユーザーの好みを学習させることが可能である。「Import Chat History」機能では、以前のAIからすべてのチャット履歴をエクスポートし、最大5GBの.zipファイルとしてGeminiにアップロードすることで、中断したチャットをGeminiで再開できる。

GoogleのAI検索アシスタント「Search Live」が多言語対応を拡大

Googleは、音声とカメラを使って情報を検索できる機能「Search Live」のアクセスを拡大した。このAI検索アシスタントは、200以上の国と地域、数十の言語で利用可能になったと発表された。Search Liveは昨年9月に米国で広く展開され、スマートフォンのカメラを物体に向け、それについて声で質問することで、AIアシスタントが音声応答とウェブ上の情報へのリンクを提供する。Googleは、このグローバル展開を「本質的に多言語対応」である新しいGemini 3.1 Flash Liveオーディオ特化型AIモデルで実現している。

Anthropicが国防総省のブラックリスト指定を一時的に阻止

Anthropicは、国防総省によるブラックリスト指定を覆すための訴訟において、一時的な差し止め命令を獲得した。カリフォルニア州北部地区のRita F. Lin地方裁判官は、国防総省が「報道を通じた敵対的な態度」を理由にAnthropicをサプライチェーンリスクとして指定したことは、違法な言論の自由への報復であると判断した。この命令は7日後に発効する予定であり、最終的な判決には数週間から数ヶ月かかる可能性がある。

AIとデータセンターのエネルギー問題が世界中で議論に

大規模な新しいデータセンターは、テクノロジー企業のAIに対する希望と夢の物理的基盤となっている。しかし、エネルギーを大量に消費するサーバーを収容する倉庫の拡張ラッシュは、電力網、公共料金、近隣コミュニティ、そして環境への影響を巡って世界中で論争を巻き起こしている。

TikTok、AI生成広告の識別と開示に課題

TikTokのフィードに表示される広告が生成AIツールで作られたものかどうかを識別することに困難が生じている。AI生成コンテンツの「兆候」を精査する専門家でさえ、一部のプロモーションに疑念を抱いているが、TikTokの広告ポリシーで義務付けられているAI開示表示が見られないケースが複数報告されている。この状況は、AIラベリングの取り組みを支援すると主張する企業が、その成功のために行動を起こすべきであるという指摘につながっている。

David Sacks氏がホワイトハウスのAI・暗号顧問を辞任

ベンチャーキャピタリストでテクノロジー億万長者のDavid Sacks氏が、ホワイトハウスの特別政府職員としての職務を終え、Donald Trump大統領のAI・暗号特別顧問を辞任したことを明らかにした。Sacks氏の特別政府職員としての地位は、民間部門と政府の両方で同時に働くことを許可していたが、その期間は130日以内と定められていた。Sacks氏は、この期間を使い果たしたため、今後は大統領科学技術諮問委員会(PCAST)の共同議長に注力すると述べた。

Apple MusicのAIプレイリスト生成機能「Playlist Playground」の性能に課題

Apple Musicの新しいベータ版AIプレイリスト生成機能「Playlist Playground」が、ユーザーの期待に応えられない性能であることが指摘されている。例えば、「雰囲気のあるインストゥルメンタルブラックメタル」というリクエストに対し、ボーカル入りのメタル曲やフィールドレコーディング、アンビエントエレクトロニックトラックなどを生成するなど、ユーザーの意図と異なる結果を出すことが報告されている。YouTube MusicのAIプレイリストジェネレーターと比較しても、Apple Musicの機能は期待外れであると評価されている。

海外の反応

OpenAIのSora中止は、AI開発におけるコストと収益性の課題を浮き彫りにし、業界内で大きな議論を呼んでいる。AppleがSiriに他社AIを連携させる方針は、AIエコシステムの開放と競争促進の動きとして注目されており、ユーザーの選択肢拡大への期待が高まっている。また、AI生成コンテンツの透明性やデータセンターのエネルギー問題など、AIの社会実装に伴う倫理的・インフラ的課題についても活発な議論が続いている。

用語解説

生成AI

テキスト、画像、音声などを自動で生成する人工知能。

機械学習

データからパターンを学習し、予測や意思決定を行うAIの一分野。

データセンター

サーバーやネットワーク機器を集約し、情報処理を行う施設。

出典

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